生まれながらにして、不幸な主人公の運命やいかに。

舞台はサイボーグ化された体を持つ人間『電子人』が大半を占める23世紀の日本。そんな中に生を受けた主人公「御次仁」。しかし彼が持つ体は我々となんら変わりのない生身の体……。電子人から虐げられる毎日を送る主人公がある事件に巻き込まれる所からストーリーが始まる、SFサスペンスノベルです。

こうした作りこまれたストーリーが堪能できる本作。ストーリーの途中に現れる数々の伏線は、名作ミステリー小説を彷彿とされるようなクオリティ。ノベルゲームと舐めていると、あっと驚いてしまう大どんでん返しに仰天してしまうでしょう。

作りこまれたストーリー登場するキャラクター人も非常に魅力的。主人公の姉妹であるアンドロイドたちは冷静であり、かつ兄を思う人間らしい一面も持ち合わせ、そんな彼女たちの姿に思わずうっとり……なんてことも。他にも主人公の気持ちを表したようなピアノの旋律が劇中を激しく彩るなど、演出面にも注目したいところです。

ストーリー・キャラ・演出、どこからも目を話せない本作をじっくりと堪能してはいかがでしょうか。